泉涌寺(せんにゅうじ)との出会い
京都駅から近くて仏像が見られる寺院を探していたときに見つけたのが「泉涌寺」
「楊貴妃観音像が有名で、美人祈願や良縁祈願に訪れる方が多い」というガイドブックの紹介文に惹かれ、「実際に見てみたい!」という気持ちが高まりました
美人祈願と楊貴妃観音像の魅力
京都駅の八条口(京都タワーの反対側)からバスに乗り約30分、さらに徒歩で約15分
バス内は混雑していましたが、泉涌寺は観光客が少なく、京都駅から近いとは思えない静けさで
まさに「穴場」といった雰囲気でした
「楊貴妃観音像」との出会い
お目当ての楊貴妃観音像は、大門を入って左手奥の堂内に安置されていました
想像していたよりも小ぶりでしたが、色鮮やかで華やか、そして表情はどこかやさしげ
その美しさには女性的な魅力があり、伝承通り、楊貴妃の面影を写していることに納得しました
ー祈願すると身も心も美しくなれるー
外見だけでなく、心の美しさ、自分を愛せる力を育む祈りとして、じっくりと祈願しました🙏
泉涌寺の主な仏像
楊貴妃観音像
中国・唐代の美女、楊貴妃の姿を写したと伝えられる観音像
かつては「楊柳観音」と呼ばれていましたが、あまりに美しかったことから江戸時代以降「楊貴妃観音像」と呼ばれるようになりました
美人祈願、良縁祈願、安産祈願の仏様として女性の信仰を集めており、秘仏だった時代を経て、現在は一般公開されています
日本仏像史においても特に美しい観音像のひとつとして知られています
三尊仏(三世仏)
仏殿の須弥壇に並ぶのは、阿弥陀如来・釈迦如来・弥勒如来の三尊
それぞれ過去・現在・未来を象徴し、「三世仏」とも呼ばれています
- 阿弥陀如来(左):過去の仏。極楽浄土の教主
- 釈迦如来(中央):現在の仏。実在の釈迦
- 弥勒如来(右):未来の仏。56億7千万年後に現れるとされる
等身大の坐像で、運慶作と伝わるこの三尊仏は、それぞれの光背や台座、天蓋で荘厳され、仏殿全体を神聖な空間にしています
三世仏が一堂に揃う寺院は日本でも珍しく、泉涌寺ならではの魅力といえます
★心に残った「三尊仏」との出会い
楊貴妃観音像を目当てに訪れた泉涌寺でしたが、想像以上に心に響いたのはこの三尊仏でした
時を超えて人々を見守る仏さまたちの姿に、自分でも驚くほど引き込まれたのです
「今の自分に必要だった出会いだったのかもしれない」
そんな風に感じる、静かで優しい時間が流れていました
拝観ルート例
- 大門→楊貴妃観音像→宝物館(心照殿)→泉涌水屋形→ 仏殿(三尊仏)→舎利殿(外観のみ)→ 御座所庭園
- 静かな境内をゆっくりと巡れるため、おひとり様にぴったりです
泉涌寺(せんにゅうじ)の基本情報とアクセス情報
泉涌寺は皇室の菩提寺として知られ、「御寺(みてら)」とも呼ばれます
鎌倉時代に月輪大師俊芿によって再興され、歴代天皇の陵墓や霊明殿、日本最大級の涅槃図など、見どころも多彩
寺号の由来にもなった清泉が今も湧き出ており、格式と静けさを兼ね備えた特別な空間です
参拝受付:
◾️3月〜11月 9:00〜16:30(閉門17:00)
◾️12月〜2月 9:00〜16:00(閉門16:30)
拝観料金:
◾️伽藍(がらん)拝観 大人500円/小中学生300円
◾️特別拝観 大人500円(中学生以上)
泉涌寺の公式サイト
さらに詳しい情報や、拝観時間・各種行事の最新情報は、泉涌寺の公式サイトでご確認いただけます。
アクセス情報(公共交通)
- JR「東福寺駅」から徒歩20分
- JR「京都駅」から市バス202または208系統で「泉涌寺道」下車、徒歩約15分

ひとり旅におすすめの理由
混雑が少なく、心静かに自分と向き合える泉涌寺は、女性のひとり旅にぴったり
有名な美人祈願の楊貴妃観音像に加え、三尊仏との思いがけない出会いもあり、心がじんわり整っていく時間を過ごせます
広い境内や美しい庭園をゆっくり歩く時間も、また格別です
周辺のおすすめスポット
- 東福寺(紅葉の名所で、泉涌寺から徒歩圏内)
まとめ
楊貴妃観音像に会いたくて泉涌寺を訪れました
実際にその美しさと優しさに心が癒されたのですが、不思議と心が惹かれたのは、仏殿に静かに佇む三尊仏のほうでした
実際に行ってみないと分からない、自分の予想と違う心の動きにも気付けた旅となりました
「心を整えたい」「自分を大切にしたい」
そんな気持ちになったとき、そっと背中を押してくれる場所
観光地の喧騒から離れ、静かな時間を求める女性のひとり旅に、泉涌寺はきっと優しく寄り添ってくれるはずです
「仏像が好き」「ひとりでゆっくり心を整えたいな」と思っている誰かに届きますように🍀
※本記事内の写真はすべて筆者が現地で撮影したものです
English Summary(英語要約)
Sennyu-ji Temple in Kyoto is known for the elegant Yang Guifei Kannon statue, attracting visitors for prayers of beauty and love. While visiting for the famous statue, I was unexpectedly moved by the presence of the Three Buddhas—Amida, Shakyamuni, and Maitreya—representing the past, present, and future. This quiet temple near Kyoto Station is perfect for solo travelers seeking peace and spiritual reflection.
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