はじめに|常寂光寺(じょうじゃっこうじ)について

常寂光寺(じょうじゃっこうじ)は嵯峨野の山裾に佇む小さな寺院で、「常寂光土(じょうじゃくこうど)」という仏教の理想郷の言葉に由来する名前が示すように静けさを感じる場所です。紅葉の名所として知られますが、訪問時期や時間帯により落ち着いて散策できるのが魅力。2022年10月中旬に通常参拝で訪れ、外観や境内散策を中心に過ごしました。
参拝体験(外観中心)|内部拝観は今回は叶わず

この日は通常参拝で、残念ながら堂内に入ることはできなかったため、内部での仏像拝観は叶いませんでしたが、外観や参道、多宝塔周辺の景色をゆっくりと楽しむことができました。内部公開の日程に合わせて再訪したいと感じる場所です。
仁王門の仁王像|常時拝観可能
常寂光寺の山門にあたる仁王門に安置されている仁王像(身長約212cm)は、運慶作と伝えられる木造の像です。実際の作者は不明ながらも、高い技術を持つ運慶(うんけい)の作とされ足腰の病を癒やす仏として信仰を集めています。
仁王像は南北朝時代の貞和年間の建造物で、歴史的価値が高く、藁葺き屋根の仁王門に収められています。参拝者からは奉納されたわらじが壁にかけられているのも特徴です。
多宝塔と眺望|嵯峨野を見渡す小さな絶景

境内の中ほどにある多宝塔周辺は、石段や小径を登った先の見晴らしスポットです。ここから嵯峨野や周囲の山並みを眺められ、季節ごとの色の移ろいを感じることができます。小さな塔と自然のコントラストが写真映えする場所でもあります。
10月の風景——青もみじの美しさ

私が訪れた2022年10月中旬は、まだ紅葉には早く、境内は多くの場所で「青もみじ」が美しく残っていました。深い緑に包まれた参道や苔むした石段は、秋の始まりならではの鮮やかさがあり、紅葉シーズンとはまた違う落ち着いた美を堪能できました。
人出もそれほど多くなく、ゆっくりと周囲の自然と向き合いながら歩けたのが嬉しかったです。もし紅葉のピークを狙うなら11月中旬前後が目安ですが、緑の季節の静けさもぜひ味わってほしいです。
撮影・鑑賞のコツ
- 参道は石段や坂が多いので歩きやすい靴で行くと安心。
- 堂内の拝観や撮影可否はその都度掲示があるので必ず確認を。
- 多宝塔周辺は光の具合で雰囲気が変わるので、午前の柔らかい光か夕方の落ち着いた光を狙うと良い写真になります。
アクセス・参拝の基本情報
- 住所:京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
- 最寄り:嵐電(京福)嵯峨駅/JR嵯峨嵐山駅から徒歩15分ほど(参道は坂道や石段あり)
- 拝観:今回私は通常参拝(外観拝観)で訪問。堂内の拝観や特別公開は時期により異なるため▶︎常寂光寺の公式サイト情報を確認してください。
まとめ|静けさの中で見つけた小さな発見

今回の常寂光寺参拝は外観中心の短い立ち寄りでしたが、青もみじに包まれた参道や多宝塔からの眺めなど、嵯峨野ならではの落ち着いた時間を得られました。内部拝観は次回のお楽しみとして、季節を変えて再訪する価値がある場所です。嵯峨野散策の一部として、ぜひリストに入れてみてください。
※拝観情報・公開スケジュールは変更される場合があります。事前に▶︎常寂光寺の公式情報をご確認ください。
周辺の立ち寄りスポット(嵯峨野)

- 二尊院(にそんいん):釈迦如来と阿弥陀如来の二尊像で知られる古刹。参道の風情も魅力。
- 祇王寺(ぎおうじ):苔庭と静かな散策路が美しい小寺院。落ち着いた雰囲気。
- 清涼寺(せいりょうじ):嵯峨釈迦堂として有名な古刹。霊宝館の特別公開は仏像好き必見。
- 天龍寺(てんりゅうじ)
世界遺産であり嵐山を代表する禅寺。広大な庭園や回遊式の池泉庭園が有名で、桜・紅葉シーズンは特に美しい景観が楽しめます。
🇺🇸 English Summary(英語要約)
Jojakko-ji Temple in Kyoto’s Arashiyama area is a serene spot surrounded by lush greenery and seasonal beauty. While I visited in October before the autumn leaves, the vibrant green maple trees were breathtaking. This hidden gem offers a peaceful stroll with stunning views of Sagano and Arashiyama, making it an ideal stop for nature and temple lovers alike.