京都・東寺|仏像で感じる立体曼荼羅の世界

寺院ガイド(所蔵寺院)

東寺で心を整えるひとり旅|立体曼荼羅と五重塔の世界へ

ーーー京都・東寺を訪れたきっかけーーー
初めて訪れたのは、コロナ禍の2020年11月
京都駅から近かったので「たまたま」立ち寄りました。

門をくぐり砂利を踏む音を聞きながら歩いていると、時間がゆっくり流れ始めたような気がしました。
静かな境内で、初めて“立体曼荼羅”を目の当たりにした時、ずっと抱えていた悩みがすうっと軽くなったのを覚えています。

御仏像との出会い |きっかけ

講堂の中にずらりと並ぶ21体の仏像たち。
その配置自体が“立体曼荼羅”と呼ばれる宇宙観の表現です。

中央の大日如来を囲むように、四天王や菩薩たちが立ち並ぶ姿は圧巻でした。
なんとなく訪れた場所に、こんなにすごいものがあるなんて驚きでした。

そして中央に鎮座する「大日如来坐像」の存在感
なんとも言えない表情が、今でも心に残っています。

あとから調べて知ったのですが、「大日如来坐像」は密教において宇宙そのもの、または宇宙の根本原理を表す仏であり、すべての仏や菩薩は大日如来の化身とされているとのこと。納得です!

期間によっては、後ろ側もぐるっと回って見学できます。


普段見られない、斜め後ろ側からの眺めもおすすめです。

京都・東寺|主な御仏像方と安置場所

講堂(立体曼荼羅)

  • 東寺の講堂には、密教の宇宙観を体現した「立体曼荼羅」と呼ばれる21体の仏像が配置されています。
  • 中央には大日如来坐像(重要文化財)が鎮座し、その周囲に「五智如来」「五大菩薩」「五大明王」「天部(四天王・梵天・帝釈天)」が整然と並びます。
  • これらの仏像のうち15体が国宝、残りは重要文化財です。講堂の仏像は、密教の世界観を立体的に表現した日本唯一の空間といわれています。

立体曼荼羅や大日如来についての詳しい記事はこちら ▶︎東寺・立体曼荼羅の中心に座す大日如来|心が整う仏像空間へ

金堂

  • 金堂は東寺の本堂で、ここには本尊の薬師如来像(重要文化財)が安置されています。
  • この薬師如来像は、薬壺を持たない古い様式で、両脇に日光菩薩・月光菩薩を従え、台座には十二神将像が配されています。
  • 奈良時代の様式を色濃く残す貴重な仏像です。

五重塔:初層内部は密教の宇宙観を象徴する荘厳な仏像空間

中心:心柱しんばしら

  • 五重塔の中心には「心柱」が立ち、これは大日如来を象徴しています。密教では大日如来が宇宙の中心であることから、心柱自体が大日如来の存在を表現しています。

四方の如来像(五智如来)

  • 心柱を囲むように、東西南北の四方に「五智如来ごちにょらい」のうち4体の如来像が安置されています。
    • 東:阿閦如来(あしゅくにょらい)
    • 南:宝生如来(ほうしょうにょらい)
    • 西:阿弥陀如来(あみだにょらい)
    • 北:不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)
  • これらは金剛界曼荼羅に基づく密教の中心的な仏たちであり、心柱(大日如来)と合わせて「五智如来」を構成します。

その他の仏像安置場所

  • 食堂:焼失を免れた仏像
  • 宝物館:千手観音菩薩立像(重文)、兜跋毘沙門天立像とばつびしゃもんてんりゅうぞう(国宝)など
  • 観智院:五大虚空蔵菩薩(限定公開)、愛染明王坐像
  • 御影堂:期間限定公開あり

📍特に心に残った御仏像

講堂:大日如来坐像

詳しい記事はこちら▶︎東寺・立体曼荼羅の中心に座す大日如来|心が整う仏像空間へ

観智院:五大虚空蔵菩薩

詳しい記事はこちら▶︎東寺の隠れ名所『観智院』|五大虚空蔵菩薩像の魅力と拝観ガイド


境内の見どころ・参拝ルート

東門 (もしくは南門)→ 東寺拝観受付 → 池ある庭園(五重塔撮影スポット📷✨)
→ 五重塔 → 金堂 → 講堂 → 食堂 → 宝物館 → 御影堂 → 観智院

ちなみに私は五重塔→金堂→講堂を何度かゆっくり回るのが好きです。

仏像好きにおすすめ!

☑️「五重塔」内部の仏像も期間限定で公開されますので、ぜひその期間に訪れてみてください。


☑️「宝物館」観智院かんちいんにも数々の素晴らしい仏像が安置されていて、観光客も少なくゆっくり見られます。

おひとり様でも安心ポイント

池のまわりにはベンチもあり、そこは人も少ないのでゆっくり座って休憩できます。

合わせて読みたい「東寺」に関する記事

▶︎東寺・立体曼荼羅の中心に座す大日如来|心が整う仏像空間へ

▶︎東寺の五大明王を徹底解説|歴史・特徴・拝観の見どころ

▶︎東寺の隠れ名所『観智院』|五大虚空蔵菩薩像の魅力と拝観ガイド

京都駅周辺に宿泊してゆっくり東寺参拝

東寺は京都駅からも近く、朝の静かな時間に参拝するのもおすすめです。
ゆっくりと仏像の世界に浸るには、京都駅周辺の宿泊が便利です。

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京都市バス一日券の活用もおすすめ

京都の観光は市バス移動が便利
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東寺の基本情報

  • 名称:東寺とうじ(教王護国寺)
  • 宗派:真言宗
  • 所在地:京都府京都市南区九条町1
  • 拝観時間:9:00~17:00(受付終了16:30)
  • 通年拝観料:講堂・金堂セット800円、共通券1,200円
  • 公式サイト:https://toji.or.jp/

🚌 アクセス方法(公共交通)

  • 最寄り駅:近鉄京都線「東寺駅」から徒歩約10分 ←おすすめ
  • バス:京都駅八条口から市バス「東寺東門前」下車すぐ
  • 徒歩:約20分(※個人的には少し遠く感じたので電車推奨)
Screenshot

まとめ

初めて訪れてから5年が経ちました。
私の人生、もう一度頑張ろう!と気持ちを奮い立たせてくれた場所です。

あれから色々と環境は良い方向に変わっていますが、それでもやっぱり時が経つと会いに行きたくなります。
これからも「心を整える」ために定期的に会いに行くのだと思います。


※本記事内の写真はすべて筆者が現地で撮影したものです

おわりに|仏像を通して心にふれる時間を

仏像の世界は、本当に、奥深くて、美しくて、人の心に静かに響くものだと思います。

そこには、言葉にしきれない感動や、目の前の仏像から伝わってくる優しさ、強さ、そして静けさがあります。

それを理解できる人は少ないかもしれないけれど、私が発信し続けることで、「なんかいいかも」って思ってくれる人が、きっと少しずつ増えていくーーー

仏像の魅力を、もっともっと、世の中に伝えていけますように🙏✨

そんな思いを込めて、このブログを書いています😊

🇺🇸 English Summary (英語要約)

A Journey to Inner Peace at To-ji Temple: Encounter with the Mandala of Buddha Statues


Located within walking distance of Kyoto Station, To-ji Temple is home to the awe-inspiring “Three-Dimensional Mandala” of 21 Buddha statues, centered around the majestic Dainichi Nyorai. Originally visited on a whim during the pandemic, the serene atmosphere and sacred presence of the statues deeply moved me and brought emotional healing. Highlights include the Five-Story Pagoda, the Yakushi Nyorai in the Golden Hall, and rare treasures in the Treasure Hall and Kanchiin. Perfect for solo travelers seeking quiet reflection and spiritual calm.

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