奈良で仏像巡りをはじめた頃、
私はただ「きれいだな」と感じるだけでした。
けれど本当は、その奥で
心の奥が静かに、
でも確かに震えていたのだと思います。
その震えの理由を、
後から少しだけ教えてくれたのが
『日本の仏像はじまりの地 奈良の仏像115』でした。
写真ではなく、忠実なイラストで描かれた仏像たち。
線で表現されているからこそ、
・立ち姿の重心
・衣の流れ
・身体のバランス
が、驚くほどクリアに見えてきます。
「なんとなく美しい」が
「だから美しい」に変わる感覚。
奈良を歩く前にも、
歩いた後にも寄り添ってくれる一冊です。
奈良・聖林寺で、時間を忘れた一時間
表紙にも描かれている
聖林寺の十一面観音菩薩立像。

あの日、私は貸切の空間で
一時間ほど、ただ見続けていました。
近くで見ると、指先まで繊細。
少し離れると、全身の均整が完璧。
立ち姿も、表情も、空気感も。
どこを切り取っても美しい。
派手な感動ではありません。
静かに、でも確実に胸の奥が震える感覚。
できることなら、ずっと見ていたかった。
この本を読んだあと、
あの時間が、より確かなものになりました。
聖林寺での体験については、こちらの記事で詳しく書いています。
▶︎ 【聖林寺】十一面観音菩薩立像|時を忘れて見入る美しさ解説
東大寺や興福寺で感じた「あの感覚」
東大寺で奈良の大仏を見上げたときの圧倒的な存在感。
興福寺で阿修羅像に出会ったときの、
張りつめたような静けさ。
あの「言葉にならない時間」は、
ほんの少し背景を知るだけで、深さが変わります。
この本は、知識を増やすためというより、
感じた体験を、言葉にできるようにしてくれる本です。
旅のあとに残るもの
旅は終わります。
けれど、心に残った仏像の姿は、
ふとした瞬間に思い出されます。
本を読み返す人もいれば、
写真を見返す人もいるでしょう。

人によっては、
小さなフィギュアをそっと置いて、
その余韻を日常に残す人もいるかもしれません。
あの静かな震えを忘れない方法は、
人それぞれでいいのだと思います。
それだけで、奈良の旅は
ただの観光ではなく、体験になります。
こんな人におすすめ
・奈良で仏像巡りを予定している人
・「きれい」だけで終わらせたくない人
・仏像の見方を少しだけ深めたい人
・写真ではなく、構造から理解したい人
静かに仏像と向き合いたい人にこそ、
そっと手に取ってほしい一冊です。
まとめ
奈良の仏像を、観光で終わらせたくない人へ。
「美しい」と感じた理由を、
もう一歩だけ知りたくなったとき。
この一冊は、静かに背中を押してくれます。
この本が、
“見る”から“感じる”へと導いてくれます。
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