この記事の結論
- 岡寺の本尊は、土で造られた塑像として日本最大の如意輪観音坐像(重要文化財)
- 2026年は11月29日まで、本堂の内々陣の扉が開き、間近でお姿を拝める(別料金なし)
- 奥の院「弥勒の窟」は、中腰でくぐって入る神秘的な空間
- バス停「岡寺前」からの坂はかなり急。歩きやすい靴がおすすめ
奈良県明日香村の岡寺は、
土で造られた仏像として日本最大の如意輪観音さまに会えるお寺です。
2026年10月29日に参拝し、触れそうなほどの距離で如意輪観音さまを拝みました。

奥の院の洞窟では、岡寺でいちばん気持ちが上がりました。
この記事では、本尊の見どころ、奥の院「弥勒の窟」、
自分でついた厄除鐘、バス停からの急な坂まで、実際に歩いて分かったことをまとめました。
岡寺はどんなお寺?|日本最初のやくよけ霊場
岡寺の正式な名前は、東光山 龍蓋寺(りゅうがいじ)です。
西国三十三所の第七番札所で、日本最初のやくよけ霊場として知られています。

寺伝では、創建は約1300年前。天智天皇の勅願により、
義淵僧正が建立したと伝えられています。
名前の由来になった、龍の伝説も残っています。
飛鳥を荒らす悪い龍を義淵僧正が法力で池に封じ込め、大きな石で蓋をしたというお話です。
本堂の前には今も龍蓋池があり、境内には僧正と龍を彫った石のレリーフもありました。

本尊の如意輪観音坐像は日本最大|触れそうなほど近かった
本堂におられるご本尊は、如意輪観音坐像(重要文化財)です。
高さは4mを超え、土で造られた塑像としては日本最大とされています。
パンフレットによると、腕が二本のお姿の如意輪観音像としても、
最古のものとされているそうです。

私が参拝した日は、本堂の内々陣のお扉が開く特別開扉の期間中でした。
如意輪観音さまのサイドの扉が開いていて、そこから横の間近で拝むことができます。
その距離は、触れそうなほどでした。
扉のところから一度に見られるのは、2人ほどです。
別料金はなく、係の方もおらず、案内看板に沿って自由に出入りできました。
後ろで待たれているとゆっくり見られないので、私はじっくり見たくて3回ぐらい回りました。
タイミングが合って後ろに待ちがなければ、ゆっくり拝めます。
内々陣で惹かれた役行者と寿老神
内々陣には、ご本尊のほかにも心惹かれる像が展示されていました。
入ってすぐのところにおられたのは、サイドに鬼を従えた役行者です。
もう一つは木彫りの寿老神で、鹿が擦り寄っていました。
この二つの像は初めて見たと思います。どちらもとても惹かれました。
2026年の特別開扉と内拝の注意
- 本堂内々陣お扉の特別開扉:2026年10月10日〜11月29日(本堂拝観9:00〜16:00)
- 一般の内陣参拝:毎年4月〜12月
- 1月〜3月はやくよけ法要のため、一般の内陣参拝はできません
4月〜12月でも、法要や行事で内拝が止まる日があります。
実際、私の参拝の前日までの10月27日・28日は、晋山式のために本堂の内拝が停止されていました。
遠方から行く方は、出発前に公式サイトのお知らせを確認しておくと安心です。
いちばん気持ちが上がった奥の院「弥勒の窟」
岡寺でいちばん気持ちが上がったのは、奥の院でした。

案内の札には「徒歩5分」とあり、弥勒菩薩さまと稲荷明神さまが並んでおられます。

公式の案内では、この石窟は「弥勒の窟」と呼ばれ、奥に弥勒菩薩座像が安置されています。
中腰で洞窟をくぐって少し歩くと、前日も当日も雨は降っていないはずなのに、
天井から雫がしとしとと落ちてきました。
なんとも神秘的な空間の奥に、弥勒菩薩さまがひっそりとおられます。
オーラのようなものを感じました。

弥勒菩薩については、広隆寺の宝冠弥勒と泣き弥勒の記事や、
菩薩の種類と如来との違いの記事でも紹介しています。
岡寺|厄除鐘・大師堂・三重宝塔・御朱印も見どころ
自分でついた厄除鐘
境内の鐘楼堂では、厄除鐘をつく体験をしました。
もちろんお賽銭を入れてから鳴らしました。
鐘を鳴らしてよいところはなかなかないので、貴重な体験でした。

公式の案内によると、この梵鐘には文化5年(1808)と刻まれています。
戦時中は供出されるところでしたが難を逃れ、
今もやくよけと平和を祈る鐘として響いています。
大師堂の弘法大師さまと稚児大師
大師堂は、昭和の初めに建てられたお堂で、ご本尊は弘法大師さまです。
境内の建物の中では、比較的新しい印象でした。
石像の大きな修行大師さまや、かわいいお姿の稚児大師さまもいらっしゃいました。

公式の案内によると、お堂の前には、幼いころのお大師さまを表した稚児大師像と、
四国で修行していたころのお姿の修行大師像があります。
稚児大師像は親子で身体健全を願って撫で、
修行大師像は足腰の健全などを願っておみ足を撫でるそうです。
514年ぶりに再建された三重宝塔
三重宝塔は、文明4年(1472)の大風で倒れたあと、
昭和61年に514年ぶりに再建された塔です。
軒先に琴が吊るされているのも、全国的に珍しい特徴だそうです。

御朱印
ご本尊の御朱印もいただきました。

岡寺への行き方|近鉄橿原神宮前駅からバスで「岡寺前」下車
岡寺へは、近鉄橿原神宮前駅からバスに乗り、「岡寺前」で降りて歩きました。
私は橿原神宮前駅で1日乗車券(750円)を買いました。

出発まで10分ほど余裕がありましたが、バスはすでに停まっていて、
車内はぎゅうぎゅうでした。乗っていた方の多くは石舞台で降りていきました。
運転手さんが簡単なガイドをしてくれたり、
すれ違う運転手さん同士が笑顔でバイバイしていたりする姿は、微笑ましかったです。
行く前に知っておきたい3つの注意
- バス停の名前:私が乗ったバスでは、「岡戒前」→「岡寺前」→「岡戒前」の順で、
ぐるっと回って岡戒前を2度通りました。
ここは分かりにくかったです。降りるのは「岡寺前」です - 近鉄の駅:近鉄「岡寺駅」は最寄り駅ではありません。
公式は、橿原神宮前駅か飛鳥駅の利用を案内しています - 坂道:バス停からは徒歩約10分ですが、びっくりするほど急な坂です。
道も狭く、車が来たら人がよける必要があります
私が歩いた日は天気がよくて助かりましたが、雨の日は滑りそうな坂でした。
歩きやすい靴で行くのがおすすめです。

レンタル自転車で岡寺へ行くのは大変そう
明日香のあたりは、レンタル自転車で回っている方を多く見かけました。
ただ、岡寺へ向かう坂では、自転車を押しながら息を切らし、
「こんなところ自転車で行く場所なの??」と話している方もいました。
岡寺は、確かに自転車向きではありませんでした。
一方で、飛鳥寺や橘寺は、景色もよいので自転車で巡るのもいいと思いました。
岡寺の拝観情報|厄除けの御寺
- 住所:奈良県高市郡明日香村岡806
- 入山時間:8:30〜17:00(12月〜2月は8:30〜16:30)
- 最終入山受付:16:50(12月〜2月は16:20)
- 入山料:一般(大学生以上)500円/高校生・中学生400円/小学生以下無料
- 行き方:近鉄橿原神宮前駅の東口からバスで「岡寺前」下車、徒歩約10分

※2026年11月時点の公式サイトと、奈良県の「祈りの回廊」の情報です。
変わることがあるので、お出かけ前にご確認ください。
まとめ|岡寺は、近さ(期間限定)と神秘の両方に出会えるお寺
岡寺では、日本最大の塑像である如意輪観音さまを間近に拝み、
奥の院では神秘的な洞窟で弥勒菩薩さまに会い、自分の手で厄除鐘をつくことができました。
バス停からの坂は大変なので、時間と足元に余裕をもってお出かけください。

ほかの如意輪観音さまに会いたい方には、元興寺の如意輪観音像の記事もおすすめです。
今年の秋の拝観先を比べたい方は、
奈良の秋の特別拝観2026|秘仏と紅葉12選もあわせてご覧ください。
