京都・清涼寺|嵯峨野の地に佇む「釈迦堂」と貴重な仏像たち

京都・嵯峨にある清涼寺(せいりょうじ)は
「嵯峨釈迦堂(さがしゃかどう)」とも呼ばれ、
平安時代から信仰を集めてきた古刹です。
境内は落ち着いた雰囲気に包まれ、
参拝客も比較的少なめ。
静かなひとときを過ごすことができました。
参拝体験|仁王門から始まる清涼寺めぐり

清涼寺へはJR嵯峨嵐山駅から徒歩で向かいました。
駅は多くの人で賑わっていましたが、
嵐山とは反対方向に進むため、
清涼寺へ向かう道は観光客が少なく落ち着いた雰囲気。
15分ほど歩くと、大きな仁王門が出迎えてくれました。
カメラに収まりきらないほどの迫力があり、
その姿を写真に収めるために、
思わず遠くまで下がってシャッターを切ったのを覚えています。
ここから、ゆったりとした清涼寺での参拝が始まりました。
京都・清凉寺で見られる主な仏像
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ご本尊|釈迦如来立像(本尊・国宝)
国宝として知られ、
宋(北宋)時代の985年に中国で造られ、
奝然(ちょうねん)上人によって日本に請来されました。
通常の日本の釈迦像とは違い、
髪型は渦巻き状、
衣は胸を中心に同心円状に波打つ独特の衣文が特徴です。
この像は「三国伝来の釈迦像」とも呼ばれています。
- 像高:約160cm
- 985年(北宋)に中国・張延皎兄弟によって造像、日本へ請来
- 髪型は螺髪ではなく、縄の渦巻き形
- 清凉寺式釈迦如来、生身の釈迦像
- 衣文が胸を中心に波状、細身長身で写実的な姿
- 生身仏信仰の対象であり、
像内には世界最古級の内臓模型納入品が格納されている
「生身の釈迦如来」とは
釈迦が実際に生きていた姿を
そのまま写しとったとされる仏像で、
通常の如来像よりも人間味・生動感が強調されています。
清凉寺の本尊「釈迦如来立像」はその代表で、
インド、中国、日本を経て伝来した「三国伝来」の像です。
由来と信仰
- 伝説では釈迦が存命中、
王がその姿を写して仏像を造らせたものとされます。
「優填王思慕像」が原型となった仏像です。 - 実際に生身の釈迦そのものとして信仰され、
「生きている仏」としての御利益を願う
生身仏信仰が生まれました。
清凉寺式釈迦如来像の特徴
- 頭髪は日本の如来像によくある螺髪ではなく、
縄を巻いたような大きな渦巻き形
(ガンダーラ様式に由来)。 - 衣は両肩を覆い、
胸の中央で同心円状の流れる衣文(流水文)。 - 本体内部には絹で作られた五臓模型など
納入品が収められている(世界最古級)。 - 模刻像が鎌倉時代以降各地に100体近く存在し、
「清凉寺式釈迦像」と呼ばれる。
意味
つまり清凉寺の「生身の釈迦如来」は、
伝説と特徴的な造形から
“実在したお釈迦様そのもの”
として尊崇され続けています。
霊宝館で見れる御仏像
- 阿弥陀三尊像(国宝)
- 十大弟子立像(重要文化財)
- 文殊菩薩像、帝釈天(普賢菩薩)騎象像(いずれも重要文化財)
- 四天王像(重要文化財)
- 仏像以外にも、清凉寺釈迦如来像の胎内納入品
(五臓六腑の復元模型、経典、瑞像造立記等)が
同館2階で公開されることがある。 - 公開期間は毎年春秋2ヶ月間のみ(拝観料:有料)。
清凉寺は「生身の釈迦如来」および阿弥陀三尊、
その他平安~鎌倉期の仏像が所蔵されており、
仏像ファンにとって大変貴重な鑑賞スポットです。
ご本尊|釈迦如来立像を拝観
清凉寺のご本尊は「釈迦如来立像」です。
その拝観方法には、主に3通りあります。
① 通常拝観で、厨子の中に安置されたお姿を拝むことができます。
(実際には見れません。)
② 毎月8日のご開帳
③ 春と秋に行われる特別公開
私は2022年の秋の特別公開に訪れました。
本堂開扉の時間中はずっと厨子が終日開かれた状態で
釈迦如来立像を直接拝観することができました。
間近で拝むことができたその体験は、
忘れられないものとなっています。
さらに、2025年には
▶︎奈良国立博物館で開催された「超国宝」展
(後期展示:5月20日~6月15日)でも
再びお会いする機会を得ました。
「古代仏教美術の中でも特に貴重な像」
として紹介されていました。
博物館で鑑賞できたのも印象深かったです。
「生身の釈迦如来」とも称されるこの仏像は、
人間らしさを感じさせるお姿が特徴的で、
体に沿う衣紋の線も独特です。
直接2度お会いすることができたことに、
ご縁の深さを感じました🙏✨
霊宝館の特別公開|圧巻の仏像群との出会い
参拝の中でも特に印象深かったのは、
春と秋の特別公開で拝観できる「霊宝館」での仏像群です。
館内には国宝や重要文化財を含む仏像がずらりと安置され、
国宝の阿弥陀三尊坐像をはじめとする尊像の数々に圧倒されました。
その中でも文殊菩薩像と帝釈天(普賢菩薩)騎象像に強く惹かれました。
静かな空間でじっくりと仏像と向き合う時間は、
心を浄化してくれるようで、
「また訪れたい」と強く感じました。
霊宝館の仏像群の中で
強く惹かれた御仏像について少し補足します。↓
文殊菩薩像、帝釈天(普賢菩薩)騎象像とは
- 文殊菩薩騎獅像(もんじゅぼさつきしぞう)
平安時代後期の作で、
本堂の釈迦如来立像の脇侍として安置されていた像です。
霊宝館に収蔵され、春・秋の特別公開期間に展示されています。
獅子に乗る形の彫刻で、知恵の菩薩として信仰されています。 - 普賢菩薩騎象像(ふげんぼさつきぞうぞう)
こちらも平安時代後期の作で、
象に乗った普賢菩薩の像です。
文殊菩薩像と同様に本堂の釈迦如来の脇侍像で、
霊宝館に収蔵されています。
春・秋の公開時に拝観可能です。
この2躯の騎獅像・騎象像は
本尊釈迦如来を取り巻く重要な脇侍として、
清凉寺霊宝館の主な展示文化財の一つとなっています。
経堂体験|回すたびに心が整う

境内では「経堂」を回す特別な体験
(有料100円/2022年10月時点)もできます。
大きな堂をゆっくりと押しながら一周することで、
経典を読誦したのと同じ功徳が得られるとされます。
手に伝わる重みや響く音に自然と心が落ち着き、
無心になっていくような感覚を味わいました。
まさに「体験する祈り」の時間です。
庭園の美しさ|静けさに包まれる癒しの空間

本堂周辺には手入れの行き届いた庭園が広がり、
四季折々の風景を楽しめます。
苔や木々、石の配置が美しく調和し、
参拝客も少ないため、静かに散策できるのが魅力。
仏像や堂宇だけでなく、
庭園そのものも清涼寺の大きな見どころだと感じました。
緑豊かな木々に囲まれた静かな空間で、
都会の喧騒を忘れさせてくれるような落ち着きがあります。
時期的にも紅葉の季節(10月)でしたので、
木々が色づき始めていてとても綺麗でした。
赤や橙に少しずつ変化していく葉が、
庭園の緑に映えて、心がすっと澄んでいくような感覚を覚えました。
ゆったりと流れる時間に身をゆだねながら、
ただ座って眺めているだけで癒される、
そんな特別なひとときでした。

京都・清涼寺|参拝情報・アクセス方法
- 所在地:京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46
- 最寄駅:JR嵯峨嵐山駅から徒歩15分
/市バス「嵯峨釈迦堂前」下車すぐ
詳しい情報等は
▶︎清涼寺公式サイトにてご確認ください。
清凉寺(嵯峨釈迦堂)周辺|おすすめ神社仏閣
これらの寺社は徒歩圏内にあり、
それぞれ歴史的背景や庭園、文化財、自然の美しさが楽しめます。
嵯峨野・嵐山エリアの散策にぜひお役立てください。

- 常寂光寺(じょうじゃっこうじ)
小倉山山麓に佇む寺院。
苔と紅葉が美しいことで知られ、静かに山寺の風情が味わえます。 - 大覚寺(だいかくじ)
清凉寺の東北へ徒歩12分。嵯峨天皇の離宮を寺に改めた古寺。
皇族が住職を務める格式高い門跡寺院です。 - 二尊院(にそんいん)
清凉寺から西へ徒歩約9分。
釈迦如来と阿弥陀如来の二尊を本尊とし、
紅葉の名所としても知られています。 - 天龍寺(てんりゅうじ)
世界遺産であり嵐山を代表する禅寺。
広大な庭園や回遊式の池泉庭園が有名で、
桜・紅葉シーズンは特に美しい景観が楽しめます。
清凉寺をゆっくり巡った後は、
嵐山エリアで立ち寄れる日帰り温泉で癒しのひとときを。
※リンク先(アソビュー)内の検索欄で
・行き先:「京都府」
・ジャンル:「日帰り温泉」
を選んで検索すると、
京都嵐山温泉 「風風の湯」 が表示されます。
まとめ|静かな嵯峨で心を整える旅

清涼寺での参拝体験は、
仁王門から始まり、霊宝館の特別公開での圧巻の仏像群との出会い、
経堂を回す祈りの体験、そして静かな庭園の散策と、
心を整えてくれる時間の連続でした。
観光客の少ない落ち着いた雰囲気の中で、
自分自身とゆっくり向き合える貴重なひとときとなりました。
仏像の迫力に圧倒されながらも、
同時に癒しや安心感を与えてくれる空間
──それが清涼寺の魅力だと感じます。
嵯峨の観光の中で
「心静かに仏像と向き合う旅」をしたい方におすすめです。
季節を変えて何度でも訪れたくなるお寺でした🙏✨
「たびカル 京都 仏像めぐり」を参考にしました。
地図と写真が分かりやすく、
公共交通で巡る方には特に心強い1冊です。
※ ガイドブックの詳しい内容は、
こちらにまとめています。
▶︎【京都・奈良】仏像巡りに行く前に|私が使っているガイドブック
おわりに|仏像を通して心にふれる時間を
仏像の世界は、本当に、奥深くて、美しくて、
人の心に静かに響くものだと思います。
そこには、言葉にしきれない感動や、
目の前の仏像から伝わってくる優しさ、強さ、
そして静けさがあります。
それを理解できる人は少ないかもしれないけれど、
私が発信し続けることで、「なんかいいかも」って思ってくれる人が、
きっと少しずつ増えていくーーー
仏像の魅力を、もっともっと、
世の中に伝えていけますように🙏✨
そんな思いを込めて、このブログを書いています😊
※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

